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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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02/17/16:36  3



「醜い感情なんて、なくなればいいのにね」

 ふいにケイが呟いた。
女はケイの過去を知っているからか、何も言えなかった。

「ユイもそう思うでしょ?雪のように、ヒトも白く染まればいいのにって」

 ケイは無邪気な顔でユイと呼ばれる女を見た。

「雪はいつか止む。そして泥がつくと、汚くなる。本当に真っ白なものなんて、この世にないの」

 そう答えるユイは悲しそうにケイを見つめる。
ケイは少し顔を歪めた。

「だけど、東京(ココ)の雪は汚れを知る前に消えていくよ」

「それもそうだけど……きれいな白なんて存在しないわ」

 ユイはそう言うとうつむいた。
ケイは小さくため息をつくと、雪に手を伸ばした。
雪はケイの温もりを知ると、儚く消えていく。

「……冷たいね」

 ケイは独り言のようにそう呟くと、ユイに背を向け去ろうとした。
ユイは悲しそうな瞳でケイの後ろ姿を見つめた。

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