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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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01/21/17:58  合同調査結果発表?!


 そして、怪盗・探偵とも調査を順調に進め、いよいよ金曜日の放課後となった。
教室には、香恋も来ていて、探偵3人の頭には?マークが浮かんでいた。
「……あのさぁ、そこの女の子は誰?」
 最初に香恋についてふれたのは、英輔だった。
「こいつは、谷香恋。俺らの仲間だよ」
 そう智が答えると、英輔の顔が驚きの顔に変わった。
「あの、情報がなかなかつかめなかった女の子か!」
「えへへ……あたし、ばれてなかったんだ」
 香恋はなんだか嬉しそうだ。
「そんなことはともかく、探偵さんたちの調査結果をお願いします」
 翔也がそう言うと、調査結果発表が始まった。
「えっと……まず、その誘拐犯が誰だかつかめたよ」
「「「マジで?!」」」
 怪盗三人とも推理の言葉に身を乗り出している。
「そ、そんなに身を乗り出さなくても……」
 推理はその様子に少し驚いている。
「ん、んで、主犯は誰だったの?!」
「えっと、そこの説明は、調べてくれた英輔に頼みます」
「はいよ」
 推理がそう言うと、英輔は立ち上がり、黒板の前へと移動した。
そして、英輔は黒板に『非金持ち組織』と書いた。
書き終わると英輔は皆の方へと向き直った。
「率直に言うと、誘拐犯は『非金持ち組織』っていう奴等」
「「「『非金持ち組織』?!」」」
 三人とも、推理たちが最初に聞いたときと同じような反応をしている。
「おいおい。俺らをバカにしてんのかよ」
 翔也はあきれてため息をついている。
「バカにしてないよ。これは、ホントの話」
「んじゃ、聞くけど、具体的にどういう組織なわけ?」
 香恋がつまらなそうに聞いた。
「そいつらは、金持ちを嫌って、金持ちから高級品を奪うっていう組織。しかも、被害者とされている『田村一樹』もそこに属している事が分かった」
 英輔は説得力があり、智を除く解答2人は驚いていた。
「……マジなの?」
 翔也は驚きで口がふさがらないようだ。
「ってか、なんで一樹がその組織に属しているわけ?あいつ、金持ちだろ?」
 智はまだ納得できていないようだ。
「あいつ、自分が金持ちだっていう事が嫌だったみたいだよ?」
 和也はそう言うと、ある資料を見せた。
「……これは……」
 この資料には智も驚きを隠せないようだ。
その資料とは『非金持ち組織』が運営している裏サイトを印刷したものだった。
そして、その資料には『加盟者』と書かれていて、その中に一樹の名前があったのだ。
「そっか……。さすが、探偵だな」
 智は、ようやっと納得したようだ。
「……でもさ、この組織がやったなんて証拠はあるの?」
 香恋が不思議そうな顔をしている。
「あるよ」
 そう言ったのは推理だった。
「証拠は田村くんの行動。彼は妹が誘拐されるのを知っていたの」
「……は?あいつは、俺に助けを求めてきたんだぞ?」
 智は眉間にしわを寄せている。
「それは、電話するように言われたからじゃないかな。田村くんは妹が誘拐されたにしては冷静すぎる。それは、妹の無事が確認できているからだと思うの。それに、田村くんはあたしたちの一番初めの調査計画を立てているときに、盗み聞きをしていたわ。多分、組織の奴らに邪魔になるだろうと思われる高校生探偵を見つけるように言われていたのね」
 推理がそう言い終わると、怪盗三人はすべてを認めたようだった。
「……分かったよ。でもさ、何で俺に電話をかけさせたんだ?」
 智は不思議そうな顔をした。
「……それは……」
「俺が言うよ」
 推理が言いにくそうにしたのを悟ったのか、英輔が説明を始めた。
「あのな、多分、あいつらは部長が高校生探偵なんじゃないかって考えたんだよ。だから、わざと捜査をするように電話をかけさせた」
「……つまり、一樹は俺を利用しようとしたってことだな」
 智は少し悲しそうな顔をしている。
「……智」
 残りの怪盗たちは心配そうな顔で智を見つめている。
「……さて、以上で私たちの調査結果発表は終了!!次は怪盗さんたちの調査結果を教えてもらえる?」
 推理がそう言うと、英輔は自分が座っていた席に戻った。
「そうだな。翔也、よろしく」
「了解」
 そういうと翔也は黒板の前に立ち、『リオンの涙』と書いた。
そして皆の方に向き直り、説明を始めた。
「俺らが調べたのは、何が目的で誘拐事件を起こしたのか」
「……目的?それって、『リオンの涙』がほしかったからじゃねぇの?」
 和也の頭の上には?マークが浮かんでいる。
「でも、それだけだと謎が残るんだよ」
「……謎?」
「そう。一樹の家には『リオンの涙』よりかも高価なものはたくさんある。それに、誘拐したなら現金を要求したっていいはずだ。それなのに、犯人は『リオンの涙』だけを要求した」
「確かに、それは不思議だね」
 探偵3人は考え込んでいる。
しかし、何も浮かんでこないようで、しまいには考えるのをやめてしまった。
「……あぁ駄目だ。わかんねぇ。教えてくれよ。なんで『リオンの涙』だけ要求したのか」
 英輔がそういうと、翔也はにやっと笑い、説明を始めた。
「まずはじめに、『リオンの涙』の伝説って知ってる?」
「伝説?伝説って……何?」
 推理と和也はわからないようだったが、英輔は何かひらめいたようだった。
「……そうか。誰かを生き返らせたかったがために、『リオンの涙』を要求したのか」
「そう、その通り」
 翔也はニコニコ笑っている。
「……は?いやいや、誰かを生き返らせたいからって『リオンの涙』だけを要求しないだろ」
 和也はまだ分からないようで、英輔の言葉を聞いて眉間にしわを寄せた。
しかし、一方で推理はわかったようだ。
「もしかして、そういう伝説があるの?」
「その通り。さすが、探偵のリーダーだけあるね」
 翔也は驚いたように、推理を見た。
「……ん?あ、そっか。『リオンの涙』に人を生き返らせるという伝説があれば、それをほしがるのも無理もないっていうことか」
 そして、推理の言葉で和也もようやっとわかったようだ。
「やっとわかった?その『非金持ち組織』は誰かを生き返らせたいんだよ」
「……でもさ、そんなの伝説だろ?そんな伝説を信じて、誘拐事件まで起こすかよ」
 英輔は納得できていないようだ。
「確かに、それは伝説だ。だけど、それがどうしても大切な人だったら?もし生き返る方法が少しでもあるのなら、何をしてでも試そうと思うだろ?」
 翔也の言い分には妙に説得力があった。
「……そっか」
 英輔のその言葉を最後に、沈黙が訪れた。
「……それと、『リオンの涙』の伝説を知っている人は数少ない。だから、犯人グループは誰なのかだいたい絞れる」
 その沈黙を破ったのは智だった。
「……なるほど」
 推理は何か考えているようだ。
「あと、田村一樹の両親は『リオンの涙』を渡す気がないみたい。何か、大切なものみたいよ」
 香恋が補足説明をした。
「渡す気がない?なんで?娘の命よりかも『リオンの涙』が大切だっていうのか?」
 和也は少し怒ったように言った。
「違う。おじさんとおばさんはそんな人じゃない。ただ……あの一家にとって『リオンの涙』はとても大切なものなんだ」
「……大切なもの?人の命よりかも大切なものなんてあるわけないだろ?!ましてや、家族だぞ?!家族の命がかかってんのにそんな……」
「和也、落ち着いて」
 和也はあふれ出てくる怒りが抑えきれずに、叫んだ。しかし、和也の怒りは推理によって抑えられた。
「……何か隠してるよね?」
 推理は智の目を見ながら言った。
「……『リオンの涙』は、おじさんの母、すなわち、一樹の祖母が残してくれた遺品なんだ。そして、祖母は『リオンの涙』を悪の手に渡してはいけないと遺言で言ったらしくて……」
 智はもう隠せないと思ったのか、俯きながら言った。
しかし、智のその言葉を聞いたとたん、探偵3人の目の色が変わった。
「……田村くんのおばあちゃん?もしかして、不審死をしてる?!」
 推理は身を乗り出して智に聞いた。
「え?あ、あぁ。そうらしい。その殺人容疑で一樹の祖父が指名手配されてるんだけど、祖父は行方不明なんだってさ」
 智は推理の勢いに驚きながらも説明した。
その説明を聞き終わると探偵3人は目を合わせた。
「「「……?」」」
 怪盗3人は意味がわからないという顔をしている。
そして、推理はにやっと笑ったかと思うと、話を進め始めた。
「……さぁ、次は今後のことを話そうか」
「……あ、あぁ。そうだな」
 智たちはまだ不思議そうな顔をしているが、推理は話をどんどん進め始めてしまった。
「それで、突然だけど来週は田村くんを尾行してみようと思うの」
「「「「尾行?!」」」」」
 推理の衝撃発言に、推理と智以外は声をそろえて驚いている。
「……言うと思ったよ。でも、俺、あいつと親しいから、尾行したらばれるぜ?」
 智も同じように考えていたようだ。
「マジでやんの?俺、尾行とか初めてなんだけど」
 翔也が不安そうに言った。
「大丈夫、尾行はあたしたちでやる」
 推理がそういうと、翔也はとても安心したような顔をした。
「んじゃ、あたしたちは何をすればいいの?」
 香恋は興味深そうに聞いた。
「そうだなぁ……。香恋ちゃんは、和也と一緒に尾行して」
「は?!あたしが尾行?!いやいや、無理だって」
 推理の爆弾発言に、香恋は思いっきり首を横に振った。
「だって、このメンバーの中で田村くんに会っていないのは香恋ちゃんだけじゃん?それに、和也は探偵っぽくないからばれないと思うし」
「……うぅ……。そう言われると……」
「香恋、協力してやれよ」
 翔也がニヤニヤしながら言った。
(こいつ……あたしが嫌なことわかってて言ってるでしょ。よし、こうなったら……)
「いいよ。あたし、尾行する。和也くん、イケメンだし」
 香恋は翔也を横目で見ながら笑顔で言った。
翔也は少し悔しそうな顔をしている。
「あ、そういえば自己紹介してなかったけど、香恋ちゃん、あたしたちの名前わかる?」
推理が思い出したように聞いた。
「うん。智から聞いて、調査したから大丈夫」
 香恋は笑顔でそう答えた。
このとき、推理は怪盗に見えない香恋が怪盗であることを改めて悟ったのであった。
「んじゃあ、俺たちはどうすれば?」
 智が推理に聞いた。
「残りのメンバーはあたしの指示通り動いてほしい。あ、あとで川口くんには作戦の相談があるから、相談に乗ってね」
「わかった」
「ところで、いつ決行するの?」
 和也が推理に尋ねた。
「月曜日の予定。手は早く打っといたほうがいいでしょ?詳細はメールする。だから、連絡先教えてくれる?」
 推理は言うが早いか携帯を取り出した。
「了解。んじゃ、赤外線ね?」
 まずはじめにそういったのは智だった。
そして、順々にメンバー全員連絡先を交換した。
「よし。んじゃ、今日は解散ね。もう暗くなってきたし」
 智がそういうと、
「そうだね」
 と言いながら皆帰り支度をはじめた。英輔が黒板に書かれた字を消す。
そして、皆で玄関へ向かう途中、推理は智に近づき、ぼそっと言った。
「今日、電話かけるから」
「……え?」
 智はとても驚いたが、推理があまりにも自然な態度をしているので、気にしないことにした。



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