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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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02/16/15:59  作戦決行

時は過ぎ、いよいよ智が考えた作戦が決行される日が来た。
推理たち探偵は近くの公園へと来ていた。
智たちとの集合場所がここなのだ。
「……緊張するなぁ」
 推理はいつになく緊張していた。
「推理なら大丈夫だよ」
 和也は笑顔で推理に言った。
「そうだよ。推理は俺ら探偵のリーダーなんだから」
 英輔も笑顔で推理に言った。
二人の笑顔を見ると推理も安心したようで、推理にも笑顔がこぼれた。
「……そろそろ行ってもらおうか」
 そこへ、推理の知り合いの警部、荻野警部が来て、そう推理に向かって行った。
荻野警部の傍には智がいた。
「……分かりました」
 推理は覚悟を決めたようだ。
「本当に大丈夫?」
 荻野警部は心配そうに推理に言った。
「私は大丈夫です。それより、川口君が心配です」
 推理はそう言うと、智の方を見た。
「俺は大丈夫だよ」
 智は推理に笑顔を見せた。
「……そっか。なら、行きましょう」
 推理がそう言うと、荻野警部らは車に乗り、目的地周辺まで行った。
「……大丈夫かな」
 和也が心配そうにつぶやいた。
「大丈夫さ、あいつらなら」
 英輔はそう言うと、歩きだした。
「……だよな!」
 和也は英輔の確信的な言葉を聞くと安心したのか、いつもの笑顔を取り戻し、英輔の隣へ並び、歩きだした。


―目的地周辺―

「では、二人とも、任せたぞ。ちゃんと、他の刑事を中に入れているから大丈夫だと思うが、気をつけてくれ」
「「はい」」
 荻野警部が言った言葉に対し、二人は同時に答えた。
そして、二人はゆっくりと目的地へと向かった。
目的地とは、非金持ち組織のアジトだ。
二人は潜入捜査をするつもりなのだ。
なぜそういう成り行きになったのかというと、それはあの日智が言った作戦にあったのだった。

―数日前―

『おじいさんがつかまっている事を考えると、容易に警察を送り込むことはできないじゃん?だから、俺と中山で潜入する』
「え?私たちがアジトに潜入するの?どうやって?」
 推理は不思議そうに尋ねた。
『俺とお前で、非金持ち組織に入れてほしいといいに行く。もし、犯人がゲイなら、俺に会いたがるはずだ。お前は殺される危険があるけど、お前ならそこに属している奴らを堕とす事くらい簡単だろうから、大丈夫だろう』
「でも、それだと川口君が……」
『俺なら大丈夫だ。こう見えても、一応怪盗だし』
「……でも、潜入してどうするの?」
『おじいさんの居場所を見つけて、おじいさんを保護するんだ。それからは警察に頼む』
「……そんなにうまくいくかな?川口君、イケメンだから、ゲイの犯人に好かれちゃうんじゃない?」
『そうなってくれたら、おじいさんを助けやすいんだけどな』
 智は心配そうな推理をよそに、明るく笑った。
「……まぁ、やってみなきゃ分かんないか。それじゃあ、警察にそう話を伝えておくよ」
『よろしく』


「……」
 二人は目的地へと着くまで、一言も話さなかった。
そして、ついには一言も話さず、目的地へと着いてしまった。
「……行くぞ」
「うん」
 智の合図で二人は目的地の中へと入って行った。
「誰だ?」
 中へ入ると、背の高い男が智たちに声をかけた。
「俺達、金持ちが憎いんです。ここ、『非金持ち組織』っていうところですよね?俺達を入れてくれませんか?」
 智は悔しそうにそう言った。
「お願いします。私たち、幼馴染なんですけど、貧乏だからって、金持ちの奴らにいじめられているんです」
 推理は今にも泣きそうな顔で言った。
「うぅむ……。それはボスに聞いてみなきゃわからんなぁ……」
 背の高い男は推理をチラチラ見ながらそう言い、しばらく考えている様子だった。
「……よし。会わせてやろう。ちょっとこっちに来い」
 男は推理の容姿に惹かれたのか、そう言うと男は歩きだした。
二人はその後に続く。
そしてしばらく歩くと、ある部屋の前へと来た。

―コンコン―

 男はノックすると、部屋のドアを開けた。
部屋の中にはある老人にベタベタふれている老人がいた。
ふれられている老人はものすごく嫌そうな顔をしている。
(っあ!一樹(田村くん)のおじいさんだ!)
 二人はふれられている老人を見て、そう思った。
「ボス。組織に入りたいと申す者たちが訪れましたが、どうしますか」
 ベタベタ触っている方の老人に、男は話しかけた。
「あぁ?」
 老人はそういうと、ドアの入口の方を見た。
「ほぅ……」
 老人はそういうと、智を頭から足の先までなめるように見た。
智は内心、気持ち悪いと思ったが、顔に出さないように意識した。
「なかなかのイケメンだなぁ……。っていうか、めっちゃタイプなんですけど!」
 老人はそう言うと、今まで触っていた老人を投げ飛ばし、智に抱きついた。
「うぉっ!?」
 智は驚いて、思わずひっくり返りそうになった。
推理は、近くにいた背の高い男を思いっきり蹴り、気絶させると老人の近くへと行き、用意していたマイクに向かって小さな声で言った。
「祖父を保護」
 そう言ったとたん、部屋の外でがやがやしだした。
おそらく、警察が動き出したのだろう。
「……何事だ?」
 今まで智にベタベタ触っていた老人は、部屋の外の異変に気付き、智の手を握り、部屋のドアを開けた。
すると、そこにはたくさんの警察官がいて、老人はたちまち警察官に囲まれてしまった。
「な、なんだ?!き、貴様らは?!」
 老人はパニックに陥っている。
「私たちは警察です。あなた、森信也さんですね?『田村一樹』さん『田村信代』さん(一樹の祖母)の殺害容疑、及び、田村正和さんを誘拐したとして、逮捕します」
 そういうと、警察は老人の手首に手錠をはめた。
「……もしかして、貴様ら……グルか?!」
 老人はそう言うと、智と推理をにらんだ。
「……すいませんね。俺、そう言う趣味はないんで」
 智は気持ちいいくらいの笑顔で老人に言った。
「……くそっ!覚えてろよ……」
 老人はそう言いながら、警察に連れて行かれた。
警察が部屋から出て行くと、智は力が抜けたようにその場に座り込んだ。
「……はぁぁ……。気持ち悪かったぁ……」
「お疲れ。無事、救出出来てよかったね」
 推理は笑顔で智にほほ笑んだ。
「……」
 智は推理の笑顔を見ると、顔を赤らめて、下を向いてしまった。
「……?」
 推理は不思議そうな顔で、そんな智を見ていた。
そんなとき、推理が保護していた老人がゆっくりと起き上がった。
「……た、探偵さん……ありがとう」
「あ、もう大丈夫ですか?」
 推理は優しくそう話しかけた。
「あぁ。おかげさまでね。はぁっ……全く、疲れたよ」
 老人はそう苦笑いをした。
「まぁ、助けられて良かったですよ」
 智はそういうと、老人の近くへといった。
「君は……智くん?!久しぶりだねぇ…。一樹は元気かい?」
 老人は何も知らないようで、うれしそうに智に言った。
「……一樹は殺されました」
 智はうつむきながら言った。
「……え?」
 老人はとても驚いたようで、目を丸くしている。
「まさか……一樹まで、あいつらに殺されたのか?」
「……はい。すみません。あいつを守れなくて……」
 智は悲しそうに言った。
「……そうか。あいつは金持ちが嫌いだから、この組織に入るかも知れないと思っていたが、まさか、本当に入ってしまったのか……」
 老人も悲しそうに言った。
「……実はね、金持ちの者がこの組織に入ってしまうと、利用だけされて、消されてしまうんだ。先ほどの『ボス』っていう奴に好かれているのなら別だけどね」
 老人はそう言うと、下を向いた。
「……」
 二人は分かっていたようで、特別驚きもしなかった。
三人の間にしばらくの沈黙が訪れる。
その時だった。

―ガチャ―

「お疲れ様」
 荻野警部が部屋に入ってきた。
「さぁ、外に出よう。疲れているだろう?ゆっくり休むといいよ」
 荻野警部はそう言うと、老人を支えてゆっくりと歩き出した。
推理たちはその後に続いた。
こうして、無事に犯人は逮捕されたのだった。

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