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ネコの図書館

…「復讐という名の愛」修正中のため非公開です。名前を「ayu」から「LeoN」に変更しました。…
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04/06/15:11  

事件の始まりは、とある貴族の屋敷に届いた一通の予告状であった。

『トーマス・ビルド様
12月25日の0時頃、あなたのお宅の美しい絵を拝見させていただきます。
そして、0時30分にあなたの大切なものを頂戴いたします。
怪盗Aより』


「……これは、最近有名な怪盗Aの予告状ですね」

 男は予告状を見ると、表情を固くした。
彼はスーツを着ていて、目の前には身なりの良い老人が座っている。

「やっぱり、そうですか?しかし、大切なものとはいったい何なのか……」

 老人はそう男に返すと、困った表情をした。
この老人は予告状を送られた貴族、トーマス・ビルド氏である。
彼は芸術に関してとても興味があり、多くの芸術品を所有している。
また彼はライト・ビーンズという画家を専属で雇っていて、多くの絵を描かせているようであった。
 そんな彼と向かい合って座っている男は、今回、この件の担当となったウォルツ警部である。

「この文章から行くと、怪盗Aは絵を見るようです。そう考えると、大切なものとは絵かもしれませんね。ちなみに、絵が飾られている場所はどこですか?そこに怪盗Aが現れると考えられるので、把握しておきたいのです」

 ウォルツ警部がそう言うと、ビルド氏は屋敷の地図を描きだした。

「ここに、美術品を飾ってある部屋があります。しかし、鍵は厳重にしてありますし、入ることは不可能だと……。あともう一つ、美術品があるのはライトくんのアトリエです。彼は画家で、うちで絵をかいてもらっています。彼のアトリエにも、描きかけの絵、もしくは完成された絵があるかもしれません。そちらは鍵が厳重になっていないので、忍び込みやすいかもしれませんね」

 ビルド氏の言葉に頷くと、ウォルツ警部はその地図に何やら書き込み始めた。
そして、その地図を部下に見せながら指示を出した。

「ここの美術品が飾ってある部屋と、アトリエにこのように人員配置をする。怪しい者がいたら直ちに報告せよ」

 部下たちは返事をすると、動き始めた。
その様子にビルド氏は驚いた表情を見せる。

「もう人員配置をするのですか?まだ犯行予告まで12時間以上ありますけど……」

「こういう輩は、犯行予告よりだいぶ前に現場へ来ているものなのですよ」

 ウォルツ警部はそう言うと温くなったコーヒーを口にした。

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