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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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11/16/22:43  隠された過去②


 「そこから、小学六年生になるまで、私は家族と平和に暮らしていました。綾乃のことは気がかりだったけれど、もうあそこに二度と戻りたくなかったので気にしないふりをしていました」
 佳奈美は俯いた。
「でも、小学六年生のとき、Arthurの奴らが家に押し寄せてきて、それで……」
「佳奈美」
 今にも泣きそうな顔の佳奈美を、高広が抱きしめた。
「それ以上、言わなくていい。俺の口から言う」
 佳奈美は震えながら、小さくうなずいた。
「……奴らはそのまま佳奈美と両親を倉庫みたいなところに連れ去っていった。そして、そこで、佳奈美に拳銃を持たせ、両親を撃たせた」
「なっ……」
 知也は衝撃的な事実に驚きを隠せない。
「私がっ……私が、パパとママを殺したのっ……。あのときの引き金の感触が……今でも残っててっ……」
「あれは、お前が悪いんじゃないよ。拳銃を持たされたやつが、引き金を引いたんだ。たまたま、佳奈美の手がそこにあっただけ」
 取り乱す佳奈美を高広が落ち着かせる。
知也は今まで、そんな佳奈美を見たことがなかった。
 佳奈美が少し落ち着くと、高広は話をつづけた。
「……で、話を続けると、たまたま家にいなかったお兄さんが佳奈美の残していったメッセージに気付いて、警察に連絡。警察が無事誘拐したArthurの手下たちを逮捕したっていうわけ。Arthurの奴、佳奈美に恐怖を植え付けて、自分のところへと連れ戻そうとしたんだよな。優秀だった佳奈美を手放すのは惜しかったんだろう。もしくは、敵に回すのを恐れたか」
 高広はそういうと大きくため息をついた。
知也も眉間にしわを寄せている。
「……そんな風にしてまで、どんな世界を作りたかったんだろうな」
「……ねじ曲がった正義ってやつですね」
 三人の間の空気は、冷たくなっていた。



 


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