ネコの図書館
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01/17/18:08 警部の観察眼知也は佳奈美と会った後、翌日までずっと佳奈美について調べていた。 しかし、何も出てこなくて、知也は頭を悩ませていた。 (絶対、何かあると思うんだよな……) ―ドンッ!― 突然、部屋のドアが思い切り開いた。 それが誰なのか知也は分かっているようで、驚きもせず、そちらを見ようともせず、静かに言葉を発した。 「何度言ったらわかるんだ?ドアは静かに開けと言っているだろ、山本」 「……すいません」 入って来たのは、山本明音、すなわち佳奈美に泣かされた(?) 女刑事だった。 「で、どうした」 知也はそちらを見ずに、明音に尋ねた。 「……スエズカフェで、強盗です」 明音は淡々と答えた。その声に感情はこもっていない。 いつもと違う明音の様子に、知也は違和感を覚えながらも、立ちあがり行く支度を始めた。 「分かった。行くぞ」 「え、私もですか?私はいいです。ここで違う仕事をしています」 明音はそう言うとうつむいた。 「いいから、これは上司からの命令だ。一緒に行くぞ」 知也は支度を終えると、明音の腕をとり、ドアの方へと歩きだした。 もちろん明音は困惑し、必死で抵抗しているが、男の知也に叶うわけもない。 あっけなく明音は連れて行かれたのであった。 PR
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