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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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06/26/11:10  裏切りの理由




「復讐……?」
「忘れたとは言わせないわ。あなたは私達を置いて自分だけ自由になったでしょう?」
 綾乃は佳奈美を鋭く睨む。
「あの日から綾乃は、ずっと苦しんでいたんだ。俺は綾乃を苦しめたお前を許さない」
 三井はそう言うと佳奈美に拳銃を向けた。
「則義、私にやらせて」
 綾乃が三井をどけて、佳奈美に拳銃を突きつける。
「ダメだ。お前はこれ以上罪を重ねるな」
「もう一人殺しているのよ?二人も大して変わらないわ。それに、私がどれだけこの日にかけてきたのか、知っているでしょう?」
 綾乃が優しく三井に笑いかける。
「……」
 三井は苦しそうな顔をしたが、おとなしく引き下がった。
「それにしても、あなた、外の世界に出たからちょっと甘くなったんじゃない?どうして自分の大切な人を傷つけようとしていた奴の止血をしているの?あなたのそういう偽善な所、大嫌い」
 綾乃が顔をしかめた。
「……私はこの人に死んでほしいわけじゃない。それに……まだ大切な人を傷つけられていないから、この人を傷つける理由がない」
 佳奈美は俯いた。
「はあ、呆れた。結局、誰かを傷つけるのが嫌なだけでしょう?それとも、私達を残して自分が自由になった償いのつもり?まあ、どっちにしてもあなたには苦しんでもらわないとね。そうだ。またあなたの手で大切な人を殺してみる?」
 綾乃は楽しそうに笑う。

―ガチャ―

 ドアが開き、そこから手と足を縛られた高広が投げ込まれた。
「ばあさんの方はこいつが上手く隠しやがって見つからなかった」
 高広を投げ込んだ男はそう言うと高広を蹴った。
「っぐっ……」
 高広は痛そうに顔をゆがめる。
「高広っ……!」
 佳奈美は高広に近づこうとするが、三井にそれを阻められる。
「佳奈美っ……」
 高広も佳奈美に気付き、起き上がろうとするが先ほどの男に足で抑えられていて動けない。
「高広を離して!なんでもするから!」
 佳奈美は必至な顔で綾乃に懇願する。
「なんでも?なんでもしてくれるのね?だったら……」
 綾乃は佳奈美の後ろに回り、佳奈美に拳銃を持たせる。
そして、その上から自分の手を重ね、高広に拳銃の先を向けた。
「引き金を引いてちょうだい?」
 綾乃は薄ら笑いを浮かべた。
「いやっ……そんなっ……」
 佳奈美は顔を青くして、少し震えている。
「早くしないと、俺が彼を殺しちゃうよ?」
 三井が拳銃を片手に、佳奈美に追い打ちをかける。
「佳奈美っ……」
 高広は変わらず男に押さえつけられて苦しそうだ。
佳奈美は銃口を違うほうに向けて撃つことを考えたが、その瞬間、三井が高広を撃つだろうと思い直した。
では三井に向けて撃ってはどうかと考えたが、高広を押さえつけている男が銃を持っていないとは限らないので、これもダメだ。
佳奈美は絶体絶命の危機に陥っていた。



 


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