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ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
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11/26/15:22  現場遭遇

 その日は雨がじめじめと降っていた。
東大学1年川島佳奈美は雨が嫌いだった。
それは過去のトラウマがあるからだろうか。
しかし彼女は家が大学の近くなので、歩いて大学に行かなければならない。
彼女は少しうつむきながらも、大学に向かって歩いていた。
(…こういう日に限って、よくないことが起こるんだよね…)
 彼女の予感は当たった。

―ウゥ~

 どこからかパトカーの音が聞こえる。しかも、段々近づいているようだ。
「…え?」
 佳奈美は目の前に止まったパトカーに驚き、目を丸くした。
しかも、目の前では警察官と思われる人物が黄色いテープを引いている。
「はいはい、立ち入り禁止ね~」
 警察官と思われる人物が、佳奈美に言った。
「何かあったのですか?
「ちょっとね…。色々あったんだよ。だから、ここの道は通らないでください」
 警察官はあいまいに答えた。それに対し、佳奈美も負けじと答えた。
「いや、私、東大学の者で、ここからじゃないといけないんです」
「そう言われてもね…」
 警察官は困ったように頭を掻いた。
「いいじゃねぇか。端の方をちょっと通してやれ。」
「け、警部っ!!お疲れ様ですっ!!
 警察官は少し厳つい男がやってきてそう声をかけられると、慌てて敬礼した。
その少し厳つい男は警部のようだ。
「さすが、警部さん。よく分かっていらっしゃる。ということで、ここ、通らせて頂きます」
「あ、ちょっとっ…」
 佳奈美はそう微笑み、何か言いたそうな警察官をよけて黄色いテープをくぐった。
そこには信じがたい光景が広がっていた。
「…っ…」
 まずはじめに血まみれの男の死体が目に入り、次に目に入ったのはその死体の周りの血だまり。佳奈美のいる場所の少し先にそれがある。
佳奈美を頭痛とめまいが襲った。
「ちょっと、なんで部外者が入っているのよっ!!
 女の叫ぶ声によって、佳奈美は我に返った。そして、誰かに肩を掴まれた。
「…なんですか」
 佳奈美はうつむきながら低い声で言った。
「君、勝手に入っちゃ困るよ!!黄色いテープ、見えなかった?ここ、事件現場なの!!
 女は甲高い声で叫んでいる。
この女はスーツを着ていてで、かなりの美人である。この場にいるということは刑事なのだろうか。
「知っています。だって、ここを通っていいって、あの警部さんが言っていました」
 佳奈美はそう言うと先ほど許可を出した警部を指差した。
「…お~か~む~ら~さ~ん~!!!あんたねぇ、この子が美人だからって、許可しないの!!
 女刑事は先ほど言った警部の元へと怒鳴りに行った。
それをいいことに、佳奈美はさっさとその場を去ろうと再び歩きはじめた。
「あ、ちょっとっ…」
 女刑事が佳奈美を追いかけてきた。
そして、ようやっと佳奈美に追いついた時、佳奈美が急に立ち止った。
女は佳奈美が急停止したため、佳奈美にぶつかってしまった。
「いったぁ…。あんたね、急に立ち止らないでよって…どうかした?
 女刑事は佳奈美の異変に気付いたのか、うつむいている佳奈美の顔を覗き込んだ。
「…犯人、女ですよ」
「え?」
 急につぶやいた佳奈美に女刑事は驚きを隠せないようだ。
「だから、犯人は女です。理由はこれ」
 佳奈美はそういうと、地面に転がっている死体を指差した。
「は?何言っているのかな、君?どうして死体を見ただけで犯人が女だと言える?部外者の勘は当てにならないの。これは遊びじゃないんだから」
「はぁ…これだから、今の警察はなめられるんですよ。観察力なさすぎ。鑑識に、被害者の腕の傷と髪の毛の汚れをよく調べるように言っておいてください。そうすれば、犯人が女だって分かりますよ。それじゃ、大学あるんで、失礼します」
 佳奈美はそう言うと、さっさとその場を去ってしまった。
「…何あの女」
 女刑事はしばらくの間、ぽかーんとしていたのであった。
 




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