忍者ブログ

ネコの図書館

…「アイドルの探偵⁉」修正完了しました!「復讐という名の愛」修正中のため非公開です…
NEW ENTRY
06 2017/07 2 3 4 5 6 89 10 11 12 13 14 16 18 19 20 21 2223 24 25 26 27 28 2930 31 08

01/14/15:35  仲間のSOS

次の日は、SUNSHINEでの雑誌インタビューの仕事だった。

 勇気が楽屋に入ると、すでに他の二人は来ていた。
「おはよう」
「おはよ」
「……はよ」
「賢人、ねむそうだな」
 勇気は眠そうな顔をしている賢人に声をかけた。
「昨日、あの女のせいで良く寝れなかった」
「あの女って、あの、ストーカー女?」
 勇気は苦笑して言った。
「そうそう。あいつ、ほんっとしつこいんだよ」
「まぁ、お疲れさま」
 勇気と賢人がそんな会話をしているとき、誠はなぜか顔を下に向けていた。
「……誠?どうかしたか?」
 勇気はいつもと違う誠に違和感を持ち、そう尋ねた。
しかし、誠は顔をあげ、いつもの笑顔で答えた。
「ん?別に、どうもしねぇよ」
「あ、もしかして、昨日の失恋でまだ落ち込んでんのかっ⁉」
 勇気たちは誠がいつもと違う事に気付いていたが、その場を盛り上げるために、わざと話題を変えた。
「ちげぇよ。俺も寝みぃんだよ。昨日、夜遅くまでテレビ見てたから」
「……ふぅん。あ、もしかして、テレビじゃなくてビデオじゃねぇの⁉」
「あぁ……あっち系の?」
「違うわ!」
「なんだ、違うのか……」
「誠なら見てそうなのにな……」
 二人ともわざと、残念そうにしている。
「っぷ。お前ら、バカだろ」
 誠はそんな二人の姿を見て、少し笑顔を取り戻したようだ。
その様子に気付いた二人は、少し安心したのであった。

―インタビュー中―
記者「それで、今日、皆さんに聞きたいことは……」
 インタビュー中、誠はずっと何かを考えているようだった。
しばらくすると、誰かの電話が鳴った。

―プルルルルルル……―

「あ、俺の電話だ。すいません。マナーモードにするの、忘れてました」
 そう言って立ち上がったのは誠だった。
「珍しいな。誠がマナーモードにするの忘れるなんて」
「いやぁ、うっかり、忘れちゃったよ」
 そう会話をしている間も、電話は鳴り続ける。
記者「電話、出てもいいですよ?まだ時間はありますし」
「んじゃ、ちょっと失礼して……」
 誠は記者の言葉に甘えて、部屋を出た。

―ガチャン―

「ふぅっ……」
 誠は廊下へ出ると、壁に寄りかかり、電話に出た。
「……もしもし」
『あ、誠ぉ?元気ぃ?』
 電話は、女からだった。
「仕事中だ。切るぞ」
 誠は冷たく言い、電話を切ろうとした。
『ちょっと待ってよぉ。まだ、用件言ってないじゃない』
「用件はなんだ」
『今日、例の場所にいつもの時間に集合ね。カバンも忘れずに』
「……悪い、今日は行けない」
『賢人くんがどうなってもいいのかなぁ?』
 女は、脅しをかけるように言った。
「……っち。分かった。行けばいいんだろ?その代わり、あいつらには近づくな」
『もちろん、約束は守るわよ。それじゃ、今夜、また会いましょう』
 そう言うと、女は電話を切った。

―ップーップーップー…―

 誠は、その場に少しの間たたずんでいた。

―ガチャ―

「おかえり、誠」
「……ただいま」
 誠は部屋に入ると、少し不機嫌そうに椅子へと座った。
「……誠?」
 二人とも、そんな誠の様子を不思議そうに見ている。
記者「えっと……始めても大丈夫ですか?」
「はい。お待たせしてすみませんでした」
 誠はそう言うと、作り笑いをした。
記者は作り笑いだと気付かないのか、その笑顔に安心したように、インタビューを始めた。
普段作り笑いをしない誠が作り笑いをしていることに、二人は違和感を感じて、誠を心配していた。
そして、インタビューも終わり、その他いろいろな仕事を終えた三人は、それぞれの家に帰って行った。
どこかに食べに行くという話もあったが、誠がそれを断わり、結局、家に帰る事になった。
誠は一度家に帰り、夕食とシャワーを済ませると、静かな闇の中、出かけて行った。

 誠はある倉庫に来た。
「……いらっしゃい。よく来てくれたわね」
 そこにはすでに先客がいた。どうやら、電話の相手だった女のようだ。
「お前が呼んだんだろ」
 誠はその先客に嫌そうな態度をとった。
「あんたが私を狙ったのがいけなかったのよ?」
女はそう怪しく笑うと、誠に近づいた。
「んで、今日は何?」
「分かっているくせに……。はい。これ。今日も、例の場所までよろしくっ!」
 女はウインクをすると、誠のカバンの中に、何かを入れた。
「……っち。俺、明日仕事あるんだけど」
「大丈夫。誠なら平気よ」
 女は誠にほほ笑んだ。
その姿は、とても美しく、どんな男でも堕ちてしまいそうだった。
「……行ってくる」
 誠はそう言うと、静かにその場を後にした。
女が怪しく笑ってることに気付かずに……。




拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACKBACK

TRACKBACK-URL